リノベーションを通して理想の住処を実現 | GAの匠たち #01 間宮崇文

こんにちは! GA MAG.編集部の増田です。

GAが提供するサービス『RENOSY』では、不動産の「知る」「探す」「リノベーションする」「投資する」をトータルでサポートすることにより、お客様の理想のくらしの実現をお手伝いしています。

そんなRENOSYの一翼を担う「リノベーション」領域において、日々お客様と向き合い、一人ひとりのライフスタイルに合わせた住まいを実現しているプロフェッショナルがいます。

その中でも設計業務を担当する一級建築士にフォーカスしたインタビューシリーズ「GAの匠たち」をスタート。建築の道に進んだ理由やこれまでの経歴、仕事をする上での譲れないこだわりなど、さまざまな面からGAの匠たちを紹介していきます。

第1回は間宮崇文です。

  • 一級建築士

    間宮 崇文

    名城大学理工学部建築学科出身。新卒でハウスメーカーに入社し、注文住宅の設計に従事。6年間務めた後、GA technologiesに入社。リノベーションを通じて顧客の要望とマッチするライフスタイルや将来の使い方を提案している。

ガウディに惹かれ、建築の道へ

きっかけは小学4年生のときに見たテレビ番組でした。

当時NHKでガウディの特集を放映していて、その特集内で取り上げられていたサグラダ・ファミリアと、そのサグラダ・ファミリアを創り上げたガウディに惹かれました。

まだ未完成ではありますが、あれだけ緻密に設計された建築物を一人の男が構想し、実際に建設しているというところに衝撃を受けましたね。

「世の中にはこんな凄い人がいるんだ」と思いましたし、それと同時に小学生ながら「俺、こういう人になりたい」と思ったことを覚えています。

とは言いつつも、そこから大学で建築を学び始めるまでは至って普通の学生でした。

高校までは普通科で勉強しつつ、高校3年生の進路選択のタイミングで改めて自分の将来について考えた時に、過去の建築への漠然とした思いが蘇ってきて、「建築をやりたいな」と思い建築学科に進学しました。

最初の1年は専門的な知識よりも教養などの一般科目や英語・フランス語などの語学科目が主でした。

そこから2年に進級した後に、本格的に建築の知識を学びはじめる感じでしたね。

図面を手書きで作成したり、デッサンをしたりといった一般的に「建築学科ってそういうことをやってそうだよね」という講義だけでなく、建築構造や材料の力学、環境工学なども勉強していましたし、中世ヨーロッパなどの建築の歴史についても勉強していました。

大学の講義や制作だけでなく、建築事務所にインターンに行ったりもしていました。

3~4ヶ月という短い期間ではありましたが、大学で学んできた知識が現場でどのように活用されているのか、というところを実感することができたのは貴重な経験だったと思います。

大学在学時に制作した卒業制作

数をこなして、いろいろな経験をしたいと思ったからですね。

就職活動をするにあたって「住宅に携わりたい」「設計をしたい」という思いがあり、ハウスメーカーだけでなく設計事務所なども見ていましたが、設計事務所はどちらかというと半年〜1年かけて案件をこなしていくというスタイルの事務所が多いため、ハウスメーカーを選択しました。

6年間務めた前職では形になったものだけでいうと30~40件の設計を担当させていただきました。

「形になったものだけ」ってどういう意味かと言うと、担当させていただいた案件の中にはコンペ形式でアイデアは提案したものの残念ながら選ばれなかったものや、そもそもお話自体が無くなってしまったものがあるので、そのような案件を除いてということです。

そのような案件も含めるのであれば、合計200件ほどこなしていると思います。

前職でいうと、コンテストで準グランプリを受賞したプロジェクトは特に印象に残っています。

100坪ほどの広さの戸建住宅で、担当していたお客様からは「リビングからポルシェを見たい」という要望をいただいていました。

お客様の理想を叶えるのであれば全面ガラス張りがベストかなとは思ったのですが、それは構造上不可能だったので、そこをいかに工夫してお客様の理想に近づいていけるかを只管考えていました。

実際に利用するソファに座っていただいて目線の高さを計測したり、その高さに合わせて窓の高さを設計したり。物件の構造が少し特殊だったことも有り、普段は外部委託していた構造計算なども自ら計算したことも覚えています。

前職の会社は年間で1千棟以上やっている会社だったのですが、そんな中で自分が担当したプロジェクトが準グランプリを獲得できたというのは非常に嬉しかったですし、今でも忘れられないですね。

江口さんのプロジェクトは特に印象に残っていますね。

あくまで僕の意見ではありますが、お客様の好み・こだわり・ライフスタイルに合わせた設計をすることが設計士に求められていることだと思っていて、ヒアリングを通してお客様からその部分を引き出すことが重要だと思っています。

そして、そのヒアリングの結果を図面やパースにおこしていくわけですが、この段階で起こりやすいのがお客様との認識のずれです。

ヒアリングをもとに作ってはいるものの、細かいところでお客様の好みとずれていたり、お客様から「こう思っていたんだけど、やっぱりこっちのほうがいい」と要望の変更があったりすることもあります。

その点、江口さんは僕と感性がとても似ており、江口さん自身もものづくりが好きな方だったので、一つのものを一緒に創り上げていくという気持ちが凄く感じられるプロジェクトでした。

また、リノベーションだけではないと思いますが、リノベーションにおいても「やりたいこと」と「金額」のせめぎあいは勿論あり、そこで大抵の人は金額を抑える方を優先する傾向にあります。

それにも関わらず、江口さんは最高のモノを創り上げるためなら惜しみなく投資をしてくださる方だったので、とことん理想を追求することができ、とても楽しかったですね。

撮影:田村美葉

大切なのはお客様に寄り添い、お客様のライフスタイルにあった理想の住処を作り上げること

大切にしていることは、お客様のライフスタイルにあった家を創り上げることです。

建築士らしくないと思われるかも知れないですが、僕自身はあまりこだわりを持っていないんです。そのため、有名な建築家の方々のように自分なりのスタイルもありません。

だからこそ、お客様の好みやこだわり、ライフスタイルをヒアリングを通して徹底的に突き詰めアウトプットに繋げることを人一倍意識して仕事をしています。

まず最初にすでに持っている希望・要望とライフスタイルについて質問をします。

ライフスタイルの部分でいうと、僕の場合は1日の過ごし方を平日と休日の2パターン書いていただき、それをもとに更にヒアリングをする形をとっています。

そしてヒアリングと同時並行で、どうしたらお客様に最適な家を作ることができるかを考えつつ真っ白な図面に丸を書いていきます。「ここがリビングで、ここがキッチンかな?」という感じで最初は大まかに丸を配置していき、お客様へのヒアリングを重ねながら最終的な提案に向けて間取りを具体化していく感じですね。

戸建てだったら敷地、リノベーションだったら専有面積というように建築には必ず枠(制限)があるので、その枠内でいかにしてお客様の理想を追求できるかを常に念頭に置き、いくつかのパターンを考えるようにしています。

そして最終的にお客様に提案する際には、基本的に自分が一番いいと思うアイデアを提案するようにしています。

ただ、勿論そこまでにいくつかのパターンは制作しているので、そのアイデアや最終案に到るまでのプロセスも説明しつつ、なぜ最終案が一番お客様に合うと考えているかをプレゼンできるように準備しています。

全くないですね。

前職のお客様もGAのお客様もそうですが、お客様一人ひとりライフスタイルや趣味趣向、理想が全く違うので、どちらかというとその人に合う家をいかに創り上げていくのかというところに興味があります。

なので、まっさらなところから「自分の好きなように作っていいですよ」、と言われた場合、勿論全力で挑戦はしますが、自分が納得のできる家は作れないと思います。

おっしゃる通り、お客様の中には「プロにお任せします」というスタンスの方も結構いらっしゃいます。

ただ、その後ヒアリングを重ねていくと、必ず何かしらの取っ掛かりが見つかってくるんです。例えば、毎日必ずやる習慣があったり、仕事がある平日はやっていないけど休日には必ずやっている趣味があったりなど。

そういった細かいところをヒアリングの中で拾っていき、お客様のパーソナリティを理解していくと、どういった提案をすればいいかが見えてきます。

そのヒアリングの過程において、お客様はお客様で潜在的な自分のこだわりなどに気づくことができるので、最初は「お任せします」というスタンスだった人ほど後々こだわりが強くなってくるパターンも多いですね。

有名な建築家で言うと谷口吉生さんが好きで、彼が設計した建築物をよく見に行っています。昔ながらの美術館を作るのが世界で一番上手いと言われている人なんですけど、彼の建築の中でも鈴木大拙館という美術館がとても好きなんですよね。

幻想的な回廊や庭のつくりも凄く良く、なかでも中央にある「思索空間」と「水鏡の庭」を初めてみたときは本当に感動しました。

そのほかに最近凄いなと思ったのは、西沢立衛という方が設計した軽井沢にある千住博美術館です。この美術館も鈴木大拙館と同様建物内の造りが印象的で、入った瞬間の光の取り込み方や抜け感に衝撃を受けました。

今あるモノに新たな価値を付加していく

GAが目指している方向からは離れてしまうかも知れないですが、職人に対してテクノロジーを活用すべきと考えています。

今は本当に職人不足ですし、その中でも良い職人さんはさらに数が限られています。

そういった状況を打破するために具体的にテクノロジーをどう活用していきたい、というアイデアはまだないのですが、現在はロボット職人のような職人の現場に対してテクノロジーを活用する流れは少しずつ出てきていると思っているので、その流れが拡大していったら良いなと思っています。

GAの一社員としての目標でいうと、LDD2という事業部での話にはなりますが、リノベーション業界でナンバーワンになることが目標です。

個人としては、将来的にではありますが、昔からやりたいと思っている古民家再生や空き家活用みたいなところやりたいなと考えています。

古民家のような古き良きものや、空き家のように使われていないものに対して新しい価値を吹き込んでいく、といった仕事をやってみたいなと。

そして、ただその建物だけを良くするのではなく、その建物がある周辺のコミュニティとの関わりなども含めて設計することにより、その建物がある町ごと活気付かせることができるようにしたいですね。

この記事を書いた人

増田 剛士