GAテクノロジーズグループでは、「借りる・買う・売る・貸す・投資する」という住まいにまつわるすべてを提供するため、30以上のプロダクトを開発しています。
今回は、オウンドメディアや広告の運用を経て、現在はRENOSYのプロダクト企画を担うプロダクトマネージャー(PdM)をご紹介します。
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大学時代は最新のガジェットに興味があり、趣味で個人ブログを運営していました。次に発売される機種の予測をしたり、海外の情報を翻訳したりと、好きで続けているうちにだんだんマネタイズできるようになりました。
大学1年の終わり頃には、そのブログ繋がりでほかの個人ブロガーの方の事業を手伝うようになりました。
その事業は、自社でメディアを運営しながら、AI技術を用いて “炎上しないコメント欄” を開発して他社メディアにも導入する、という事業でした。
自分はそのメディアのコンテンツ作成・編集を主に担当していました。
大学3年の頃には一定の規模の会社になっていたので、そのまま新卒で入社しようかと思っていたのですが、資金繰りが急速に悪化。別の道を考える必要に迫られた時に、別の会社からお誘いを受けました。学生社長とエンジニア、アルバイトがマンションの一室で働くスタートアップでしたが、話を聞いて面白そうだと思い、就活をまともにしていなかった自分は、このまま卒業しても特にやることもない状態でもあったので、住み込みで働き始めました。
趣味のプラットフォームを標榜し、メディア運営と店舗支援をする会社だったのですが、本業でなかなか収益の目処が立てられておらず、苦しい時期が続きました。出資も受けてはいましたが、会社存続のために、エンジニアのメンバーは受託開発をするなど、各人が仕事を取ってくるスタイルでした。私は個人で記事の受注やオウンドメディア支援をし始めたのですが、その中にGAテクノロジーズがありました。
最初は、当時すでに準備されていたメディアをリリースし、記事作成のサイクルを回せる状態にしたうえで、担当できる社員が入社したら引き継ぐまでの仕事でした。
しかし、恵比寿のオフィスに入り、セールスやエンジニアなどさまざまなメンバーと一緒に働くうちに、どんどんGAに対する気持ちが強くなっていったんです。
1つは、社長やメンバーの求心力。次に、個人の裁量の大きさ。最後に、会社自体の成長意欲や熱量です。
一番大きかったのは、社長やメンバーの求心力ですね。職種問わず、働いている人がみんな魅力的で、すごく惹きつけられました。
とくに社長の樋口さんの存在は大きかったです。とにかくまっすぐで、裏表がない。私もスタートアップ2社で創業間もない起業家のそばにいたため、人を集めたり組織をマネジメントする「経営の難しさ」を実感していました。今でも経営には大きなエネルギーが必要だと思っていますが、樋口さんからはそのパワーを感じました。
正直なところ、不動産自体に興味はありませんでした。しかし「アナログな業界にテクノロジーを入れていく」という事業方針や、テクノロジーを活用して上場を目指すというビジョンに惹かれ、2016年に入社。当時はまだ社員70名程度だったので、今の10分の1くらいの規模でした。
入社当初は、業務委託の頃から関わっていた不動産系メディアの記事執筆や編集を担当していました。
しかし、メディアの方針や運営体制を見直すことになり、一度メディアを閉じることに。
そのタイミングで、当時1名しかいなかったWeb広告チームにジョインしました。それまで広告運用の経験がなかったため、そもそも広告とは何かをゼロから教えてもらいながらのスタートでした。
当時は社内に人が足りておらず、広告代理店に依頼したり、アフィリエイター(個人ブロガーなど)向けにセミナーを開催したりと、さまざまな施策を打ちましたね。
その後、現CMOの田吹さんが入社。
「広告やメディアを単体で考えるのではなく、不動産取引における一気通貫のサービスにおいて、どのようなカスタマージャーニーを構築するべきかを検討する部署が必要」と考えのもと、現在のProduct Planning Division(以下PPD)が立ち上がりました。
PPDの設立に伴い、私も広告担当からプロダクト企画という新たなミッションに挑戦することに。
メディアから始まり、広告、プロダクトと徐々にお客様に近づいている感じですね。
今は、RENOSY不動産投資マイページのプロダクトマネージャー(PdM)をしています。
このマイページでは、お客様が自ら不動産投資を学ぶことができ、いざ投資したいとなったらカンタンに不動産投資をはじめられる世界を目指しています。
まずは、資産運用の基本から不動産投資の基礎知識まで、インフォグラフィックで分かりやすく読めるコンテンツをマイページで用意しました。また、エージェントから提案を受ける際にはその予約確認ができ、提案を受けたらその履歴がマイページに記録されるようになっています。
不動産業界にありがちな「専門的で複雑、わかりにくい」という問題を解決するために、オープンで透明なコミュニケーションを体現しています。
お客様はマイページさえ見れば、自分に必要なものや、次に何をすべきかがわかり、そのすべきアクション自体もマイページからできるようにしていきたいと考えています。
不動産業界が「あやしい」と思われる原因のひとつには、業界特有の「セールスからの強いプッシュ営業」があったと思います。
RENOSYでは、能動的なアクションを起こすのはお客様であり、エージェントはあくまで背中を押してあげる役割にしていきたいと思っています。
お客様に「不動産取引といえばRENOSY」と言っていただけるようにしたいですね。
不動産売買は、先述した通りこれまで非常にアナログでわかりにくいものでした。今後は、お客様主導で進めていただけるように、プロセスをシンプルでわかりやすいものに変えていきたいと思っています。
例えば、不動産を購入するには多くの提出書類が必要ですが、今はエージェントからお伝えしない限り、お客様は何を用意していいかわかりません。
また、金融機関を始めさまざまなプレイヤーが絡んでいるのも、全体感をわかりづらくしている要因です。
契約までにかかる全体のプロセスを整理し、わかりやすく見せることで、あと何が必要なのかをすぐに理解できるようにしたいですね。
GAテクノロジーズグループは「借りる・買う・売る・貸す・投資する」という住まいにまつわるすべてを提供しています。賃貸でも売買でも、一度RENOSYを使っていただいた方に「今後、不動産に関することはすべてRENOSYにお願いしよう」と思っていただけるためには、顧客体験を上げることは必須だと思っています。
直近では、マイページというお客様に見える表の部分だけでなく、裏側のオペレーションも変えようとしています。
不動産投資は、GAテクノロジーズ社内だけでも、エージェント・契約サポート・ファイナンスと複数の部署が関わります。それぞれの業務フローを理解したうえで、お客様にとってもっと便利なサービスを提供するためには何が必要かを実務を行う現場メンバーと一緒に考え、エンジニアと動いているところです。
お客様にとってのペインを解決するために、社内のペインが大きくなっては意味がありません。お客様と社内それぞれのペインを解消できる解決策を見つけたいですね。
目指している世界観を伝えれば、現場メンバーもより良くなるようにと、同志として一緒に悪戦苦闘してくれるので、本当にありがたいです。
プロダクトマネージャーは、担当プロダクトだけを見るのではなく、ビジネスがうまくいくように考えるのが仕事。そのためにエンジニアや、法務、エージェントや契約サポートなどたくさんの部署とやりとりをしています。正直大変ですが、だからこそおもしろいですね。GAテクノロジーズの場合は、部署は違っても目指す方向は同じなので、みんなこころよく協力してくれるのが嬉しいです。
GAテクノロジーズに入社するまで、私にとっての「不動産」は遠い未知の存在でした。でも、知れば知るほど本当に課題が多い業界なんです。ユーザーとしてはもちろん、一般的に知られていない部分でも「なぜこうなっているんだろう」と感じることが山ほどあります。だからこそ、できることがたくさんある。それがすごく面白いですね。
私が入社してから社員数は10倍に増えましたが、一人ひとりが持つ裁量の大きさは変わっていないと感じています。不動産業界を変えていくために、妥協せず本当に良いサービスを提供していきたいですね。
写真:今井淳史
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