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不動産売買が、誰にとっても「良い体験」になる世界へ

執行役員就任者インタビュー:松原 祐之介
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社員インタビュー RENOSY 経営陣

Nov

17

Thu

WORDS BY浅野 翠
POSTED2022/11/17
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はじめにINTRO
DUCTION

新たな役員・執行役員就任者へのインタビューシリーズ。当シリーズでは新任者の経歴や就任の背景、そして今後の目的・意気込みについてインタビュー形式でお届けします。

今回インタビューするのは、新たに執行役員に就任した松原 祐之介です。

PROFILE
  • 執行役員 VP of RENOSY Sell Business Development
松原 祐之介
新卒で東急エージェンシーに入社。「売りにつながる企画」をモットーに大手クライアントのコミュニケーションプランニングやブランド立ち上げを担当。2019年当社入社。中古マンション販売事業のPdMとしてプロダクト企画を担当した後、グループ会社パートナーズにて売却事業における事業責任者に就任。顧客体験を起点にマーケティング戦略とプロダクト企画、セールス体制の構築に従事。2022年11月、執行役員 VP of RENOSY Sell Business Developmentに就任。

「弱小アメフト部」での経験が、マーケティングの面白さを教えてくれた

- 松原さんのこれまでのキャリアを教えてください。

新卒で東急エージェンシーに入社して以来、7年にわたって広告・マーケティングに携わってきました。広告やマーケティングに興味を持ったのは、大学時代にアメリカンフットボール部でチームリクルーティングを担当したことがきっかけです。

アメフトは、選手がたくさんいるチームほど有利なスポーツだと言われています。試合のフィールドにいるのは1チームあたり11人ですが、攻撃と守備はそれぞれ違う選手が担当します。また、その場の状況に合わせて選手交代を繰り返しながらゲームを展開します。したがって選手の人数が多ければ多いほど、多様な戦術を組み合わせて戦えるというわけです。

しかし、私が入った大学のアメフト部には、既存部員がたった12人しかいませんでした。大学にスポーツ推薦制度があるわけでもなく、「強豪校」のイメージがないため、なかなか人が集まらなかったようです。ギリギリの人数で戦っていたので成績も上がらず、当時はリーグ3部のいわゆる「弱小チーム」。そのような状況でリクルーティング係に任命され、新歓活動などの人集めに取り組むことになりました。

- リクルーティングが「強くなるための最重要ミッション」ともいえる環境ですね。

とにかく人を集めないと始まらない、という状況でしたね。そこで最初に取り組んだのは、「アメフトってなんだか痛そう」「ぶつかりあっているだけで面白くない」「体が大きくない自分には関係ない」といったネガティブなイメージを変えることでした。

アメフトって実は、多様なメンバーが自分の個性や強みを活かして活躍できるスポーツで、チェスのように頭を使う場面も多い、奥深い競技なんです。そういった魅力を新入生にわかりやすく伝えて、アメフトという競技に興味を持ってもらい、入部につなげていきました。

部員が少ない中で活動費を手に入れつつ認知を拡大するために、オリジナルグッズの販売にも取り組みました。自分でグッズをデザインして、アメフト部のOBに買ってもらったり、学校の購買部と交渉して販路を開拓したり。また、強豪校のリクルーティング方法を研究し、自分のチームに取り入れたこともあります。たとえば、新入生を胴上げして勧誘につなげる方法は、東京大学アメフト部を参考にしました。

このように新しい勧誘方法をどんどん試した結果、1年生のときに12人しかいなかった部員が、4年生のときにはなんと100人近くにまで増え、関東1部リーグにも昇格できました。

この経験から私は、「相手が知らないものや興味がないことを面白く伝えて、関心を持ってもらい、コミットしてもらう」というプロセスに惹かれるようになりました。知名度が低かったり、あまりポジティブなイメージがないコンテンツでも、その魅力を効果的に伝えれば、人も動くし、お金も動く。そのことを実感して、広告・マーケティング業界を志望しました。

広告に関わって実感した、商品・サービスづくりの重要性

- 希望どおり足を踏み入れた広告・マーケティングの世界で、どのような経験をされましたか?

東急エージェンシーに新卒で入社し、まず「セールスプロモーション」という部署に配属されました。一般的に広告といえば「かっこいいキャッチコピーやCM動画などをつくってメディアに流す仕事」というイメージがあるかもしれませんが、私がいたセールスプロモーション部はそれ以外のことすべてを担当する、いわば「なんでもあり」の部署でした。

BtoC企業・BtoB企業の両方を担当し、さまざまな仕事に携わりました。たとえば、商業施設でのイベント開催、パッケージやPOPのデザイン、抽選キャンペーンの実施、ペットボトル飲料などについてくる「おまけ」の企画、展示会開催、営業ツールの提案など……こういった多彩な経験を通じて、物とお金が動く「リアルな流通」の全体像をつかみました。

6年目に異動があり、TwitterやYouTubeなどのデジタル媒体を担当するチームで2年間を過ごしました。前の部署とは全く違うフィールドで仕事をしてみて感じたのは、リアルでもデジタルでも、マーケティングの根幹は変わらないということです。結局のところ人間はアナログな生き物なので、目で見たり手で触れたりして体験できるものを信じやすい。したがってデジタルを扱う場合にも、それをうまく「リアルな体験」につなげていくことが大切だと思っています。

- その後GAテクノロジーズに入社されますが、GAテクノロジーズを知ったきっかけは何だったのでしょうか。

転職活動中に、エージェントに紹介してもらったのがきっかけです。というのも、広告やマーケティングの仕事をするうちに、「サービスを自分で作りたい」と思うようになって。それで、転職を検討していたんです。

良い商品やサービスを持っているクライアントなら、広告やマーケティングで商品・サービスを知ってもらうことが売上に直結します。しかし中には、どれだけ施策を打っても売上が伸びなかったり、キャンペーンで一時的に売れても、それが持続しなかったりするケースがあります。これは、商品・サービスそのものに課題があるケースです。

マーク・ザッカーバーグの「広告費は、つまらないサービスやプロダクトを作ったことへの罰金だ」という言葉にも、次第に共感を覚えるようになりました。しかし広告代理店という立場からは「商品を変えましょう」「サービスを改善しましょう」という提案は難しく、もどかしい思いをしていたんです。

そういった経験を重ねるうちに、「商品開発部」があるような事業会社で働きたいという気持ちが募りました。しかも、外注するのではなく、社内にエンジニアがいて、自分たちで商品やサービスを作り出せる会社が理想的でした。この条件を満たすのが、たまたまGAテクノロジーズグループだったんです。

不動産の売却・購入を「良い体験」にしたい

- 不動産業界に参画してみて感じたことや、解決したい課題はありますか?

一貫して、不動産の売却プロセスには大きな課題を感じています。物件価格の査定を依頼したい場合、オーナーは買取会社に一社一社連絡を取る必要があります。また、各社の査定プロセスも不透明です。出してきた金額が妥当なのか、なぜその価格になるのか、オーナーにはわからないことが多いんです。

最初は相場よりも高めの金額を提示して、あとから理由をつけて値下げを提案してくるケースも珍しくありません。こういったケースでは、オーナーは何百万円もの値下げに踏み切るか、高値を保って売れ残りのリスクを取るかを迫られるわけです。これは「良い体験」とは言えません。

さらに、不動産の流通経路におけるマージンの多さも課題だと思っています。前のオーナーが物件を売り、次のオーナーがそれを買うまでのあいだに、買取会社と販売会社の2社が介入するのが業界の慣習となっています。間に2社も挟まると、マージンが不動産価格の多くを占めることになりますよね。つまり、物件を売る人も買う人も、過剰なマージンの分だけ損をしていると言えます。

- それらの課題を解決し、不動産の売却や購入を「良い体験」にするには、業界自体に風穴を開ける必要がありそうです。

確かに、業界の闇に切り込む必要もあるでしょうね。大掛かりなことにも思えますが、その第一歩として、GAテクノロジーズグループとしてできることがあると考えています。

たとえば、GAテクノロジーズグループが買取と販売の両方を担えば、売り手と買い手のあいだに挟まる会社を1社だけにして、マージンを減らすことが可能です。一気通貫システムが構築できれば、売却スピードも上げられるでしょう。

「物件売るならRENOSY」と言ってもらえるように

- 今回、新執行役員に就任されました。今後GAテクノロジーズグループでどのようなことを達成したいですか?

まずは「不動産を売るならRENOSY」と言ってもらえる状態を目指したいですね。中古の本やバイクを売るならこの会社、というイメージがあると思いますが、その不動産バージョンになりたいんです。

ただし、とにかく広告をたくさん出して認知を広めたいというわけではありません。むしろ、広告を打たなくても自然にお客様が集まってくださるようなサービスにするのが理想です。

不動産というのは、取引価格が非常に大きい商品です。生涯のうちに何度も不動産を売却する人は少ないでしょう。したがって不動産売却サービスは、一回目の利用で納得していただけるようなものでなければいけません。自信を持って提供できる最強のサービスにしてから、みなさんに認知してもらいたいですね。

現在GAテクノロジーズグループでは区分マンションをメインに取り扱っていますが、今後は土地や戸建ても扱って、「不動産ならなんでも簡単に売り買いできる」という環境を作りたいと考えています。

そのゴールを達成するために、デジタル方面でのプロダクト力が重要なのはもちろん、どこよりも高く物件を買い取れる、リアル面でも強い組織になることが不可欠です。会社の規模は大きくなりますが、創業時から変わらない「BOLD CHALLENGE」の精神のもと、メンバー一人ひとりの自由なチャレンジで不動産業界のあり方を変えていきたいと思います。

ライター:瀬良万葉
撮影:今井淳史
※本記事掲載の情報は、公開日時点のものです。

EDITOR’S PROFILE
  • Corporate PR
  • GA MAG.編集長
浅野 翠
2011年に早稲田大学を卒業後、インターネットイニシアティブ(IIJ)やビズリーチで人事を務める。2018年にGAテクノロジーズに入社。2020年8月より広報を担当。好物はすっぱいお菓子。
Twitter:@midoriii1221
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2022/11/17
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