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「チームの力」で、不動産業界を変えていく

執行役員就任者インタビュー:増田 直大
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社員インタビュー 経営陣 ITANDI

Nov

22

Tue

WORDS BY浅野 翠
POSTED2022/11/22
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はじめにINTRO
DUCTION

新たな役員・執行役員就任者へのインタビューシリーズ。当シリーズでは新任者の経歴や就任の背景、そして今後の目的・意気込みについてインタビュー形式でお届けします。

今回インタビューするのは、新たに執行役員に就任した増田 直大です。

PROFILE
  • 執行役員 VP of ITANDI Sales
増田 直大(ますだ・なおひろ)
株式会社キーエンスに入社。大手自動車メーカ、大手半導体メーカ、スマートフォン向けサプライヤーの営業担当を歴任。その後、イタンジ役員の不動産業界における熱い思いに触発され入社を決意。3名だったセールス組織をチームを軸とする50名以上の組織を構築。開発力、CSの強さとともにYoY+60%を2年連続で達成する原動力となった。現在では執行役員としてセールス責任者に加え、イタンジHR部門を管掌。2022年、当社執行役員に就任。

憧れの上司を追いかけて飛び込んだマネジメントの世界

- はじめに、増田さんのこれまでのご経歴を教えてください。

大学まで、何かを「やり遂げた」と思えるような経験をしてきませんでした。スノボやテニス、国内ひとり旅など、いろいろなことを楽しんではいましたが、目指したいものや極めたいものは特に見つからないまま、毎日を過ごしていました。

そんな平凡な大学生でしたが、周りには優秀な友人が多かったんです。彼らと過ごしていると、楽しいと思う一方で、劣等感を抱いている自分に気がつきました。そのコンプレックスを払拭したいと強く思ったのが、大学2年の頃。今振り返れば、これが転機だったのかもしれません。

「自分も何か誇れるものを得たい」という気持ちで就活に取り組み、新卒で入社したのはキーエンスです。年齢や学歴でなく実績で評価される、実力主義の社風に惹かれて入社しました。

- 実力主義が決め手で入社したキーエンスで、どのような経験を積まれましたか?

キーエンスは仕事のやりがいと責任がともに大きく、若手が成長できる環境として有名ですが、その中でも特に厳しいことで有名な営業所に配属されました。

確かに大変なこともありましたが、自分にとって新卒でこの営業所に配属されたのは「ラッキーなこと」でした。それぞれ違ったリーダーシップを持つ素晴らしい上司たちに恵まれ、ビジネスパーソンとしての自分の基礎を形作ってもらえたからです。

とくに、ある1人の上司からは本当に多くのことを学びました。彼は私が悩んでいるときに、業務時間後の大切な時間を割いて、何時間も相談にのってくれたんです。仕事中は成果を徹底的に追求し、決して妥協しない人でしたが、単に厳しいだけではなく、きちんと自分という人間を見ていてくれたのだと感じました。「この人に追いつきたい」という憧れとともに、自分が現在抱いているマネジメント観も養われていったように思います。

「メンバーのため」から「社会のため」へ

- キーエンス入社から7年で営業所責任者に抜擢され、実際にマネジメントを経験されることになりました。

マネジメントに挑戦し始めた頃は、責任者として気負いすぎていました。必要以上にメンバーに厳しく接してしまうこともあり、空回りしていたと思います。

そんなある日、ふと「自分が尊敬する上司のように、自分はメンバーに慕われているだろうか。信頼されているだろうか」と考えました。その答えは明白でした。こんな上司になりたかったのか、人を叱るためにこの役割になったのかと猛省しました。

どうすれば本当の意味でメンバーが成長できるのか、そのために自分には何ができるのか。マネジメントに携わる人にとっては永遠の問いだと思いますが、それに対する答えを壁にぶつかりながら考え、実践する時期でしたね。

- その後マネジメントでも成果を出し、順調なキャリアを築く中で、転職を考えたのはなぜでしょうか?

きっかけは、2011年の東日本大震災でした。当時宮城の営業所に勤めていた私は、惨状を目の当たりにしました。人生観が変わらざるを得ない体験でした。自然の圧倒的な強さ、人間の無力さを実感し、残りの人生をどう生きるべきか考え始めたんです。

その後通った経営大学院で、復興を人生の軸に掲げる中小企業の社長にたくさん出会いました。彼らは大変な状況に置かれながらも、非常にやりがいを持って生きているように見えたんです。また、同時期に東北楽天ゴールデンイーグルスで監督を務められていた星野仙一さんから伺った、震災の2年後に日本一を成し遂げたお話にも、胸を揺さぶられました。

それまでは「大企業で働き、活躍すること」に価値を見出していました。しかし震災以降は、「いつ死ぬかわからないのに、このままでいいのか。自分も、社会のため人のために人生を使いたい」と考えるようになったんです。

キーエンスは、自分の成長を実感できるすばらしい環境でした。安定した大企業で、家族のために働いている実感も得られました。しかし、改めて自分の人生を考えたときに、「自分と自分の家族だけでなく、貢献できる範囲を広げたい」と強く考えるようになった。それが転職を考え始めたきっかけです。

個人・チーム・会社で目標達成の好循環が生まれた

- 数ある選択肢の中からGAテクノロジーズグループを選んだのはなぜですか?

GAテクノロジーズグループにはキーエンスで一緒に仕事をしていたメンバーが入社したこともあって、以前から声をかけてもらっていたんです。樋口さんと野口さんの「不動産業界を変えたい」という強い決意は、初めてお話を聞いたときから非常に印象的でした。

1年以上誘っていただき真剣に考えたのですが、当時キーエンスで達成したい目標があり、お断りしました。その際に、「いつ目標が達成できるかわかりますか」と質問されたので「1年」と答えたんです。正直、1年経てばお互い忘れるだろうと思っていたのですが、本当に1年後に連絡をくれたので驚きました。そのときに「この人たちは本気で自分を誘ってくれているんだ」と感じ、GAテクノロジーズグループへの転職を決めました。

情熱の塊のような樋口さんと、ロジカルな印象と内に秘めた熱意を併せ持つ野口さんの存在が、参画の大きな決め手でしたね。「不動産業界を変えて社会に貢献する」という大きな挑戦をするなら、ここしかないと思えたんです。

- 不動産業界という新しいフィールドで、セールス組織のマネジメントに取り組むことになりました。最初は苦労も多かったですか?

入社当時は自分自身の業界知識がほぼなく、文字通りゼロからのスタートでした。管理会社の存在すら知らなかったんですよ。しかし、業界への先入観がなくまっさらだったからこそ、課題の多い現状と、GAテクノロジーズグループが成し遂げたい理想像がセットで認識できたとも思っています。

当初からセールスチームの一員として働いていたのですが、あの頃のセールスチームは正直に言って「チーム」とは呼べない状態でした。一人ひとりが個人単位でなんとか業務を進めていて、組織としては成立していなかったんです。

組織として強くなることを目指して、「リーダーになる人を作ればいいんじゃないか」「メンバーのマインドセットから始めるべきなんじゃないか」など、試行錯誤を繰り返しましたが、最初の半年はなかなか結果が出ませんでした。

そこで、「まず自分が現場に出て数字を出そう」と決めたんです。はじめに私が個人で明確な成果を出した上で、チーム別で数字を掲げて動き出しました。そして、私のチームが初めて目標を達成しました。すると、組織全体に「いける」という雰囲気ができました。

セールスは不思議なもので、無理だと思える目標も誰かが達成すると達成が続くことがあります。このときはまさにそうで、それが会社全体での初達成につながりました。20時半くらいに申込書を送っていただき会社全体で初達成したときは、社員全員で喜びました。本当に嬉しかったですね。個人・チーム・会社で、目標達成の好循環がはじまった瞬間です。

「0」から育ててきた組織を「100」に成長させる

- 今回、新執行役員に就任されました。今の意気込みや、今後目指していることを教えて下さい。

これまでは、セールス組織の立ち上げから、組織内でセールス文化を根付かせるところまでをやってきました。0から1へ、1から10へと進んできたわけです。

そしてこれから求められているのは、10から100への成長だと思っています。私自身がセールスとして背中を見せるというフェーズは、ここでいったん終了しなくてはいけない。責任者である私が直接指示しなくても、自律的に動いて成長していける組織づくりが必要です。

そのために取り組みたいのは、マネージャー層の育成です。VUCA時代におけるビジネスの拡大を考えると、セールスに限らず全社的にリーダーシップを持った人材を育成し、組織力を高めていくことが急務だと感じています。

GAテクノロジーズグループには優れたプレイヤーが本当にたくさんいます。しかし樋口さんも言っているとおり、一流のプレイヤーと一流のマネージャーは違うんです。もちろんプレイヤーとしてもトップレベルであることが、チーム内に「フォロワー」をつくることにつながります。しかしその時点では、マネジメントの権利を得ただけ。その先には、一からマネジメントを学び、リーダーとしてのあり方を身につけていくという義務があると考えています。

- 増田さんが考えるリーダー像や、理想的なチームのあり方について教えてください。

ポジションパワー(役職の力)だけでなく、パーソナルパワー(個人の力)やリレーションパワー(関係性の力)も持っているのが優れたリーダーだと思います。メンバーとのあいだに信頼関係を築き、チーム内の心理的安全性を高めることが、強い組織づくりの必須条件だからです。そのためにリーダーは、ときにプライドを捨てる必要もあるでしょう。スキルではなく、マインド面での成長が必要になります。

リーダーの手腕は、危機的な状況で明らかになります。普段から信頼関係があるチームでは、ピンチのときに現場のメンバーからさまざまな意見が上がり、たくさんの選択肢の中から最善の一手を選べますよね。一方で信頼関係の築かれていないチームでは、メンバーが思い切った意見を言いづらいので、意思決定の幅が狭まります。

心理的安全性が高く、一人ひとりが失敗を恐れずに挑戦できるチームは、成功を掴むはずです。成功の反対は失敗ではなく、何もしないこと。むしろ失敗を積み重ねた先にこそ、成功が訪れるのですから。

私には「プロスポーツチームのような組織を作りたい」という思いがあります。成果を出すための厳しさと、勝利をわかちあえる温かさがあるイメージですね。私たちはよく「楽しそうな組織」と言われることがあります。それ自体はとても良いことなのですが、ただ楽しいだけの組織では、業界を変えるという大きな目標を達成できません。事業を前に進め、業界を変革するというゴールを全員で共有した上で、その手段として楽しくやっていけるような組織でありたい。そんなGAテクノロジーズというチーム全員で、不動産業界を、ひいては社会をより良くできればと思います。

ライター:瀬良万葉
撮影:今井淳史
※本記事掲載の情報は、公開日時点のものです。

EDITOR’S PROFILE
  • Corporate PR
  • GA MAG.編集長
浅野 翠
2011年に早稲田大学を卒業後、インターネットイニシアティブ(IIJ)やビズリーチで人事を務める。2018年にGAテクノロジーズに入社。2020年8月より広報を担当。好物はすっぱいお菓子。
Twitter:@midoriii1221
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