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樋口龍が語った、上場からの1年と、 これからのこと。

CEO INTERVIEW
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CEO INTERVIEW GAの日常

Jul

25

Thu

WORDS BY近藤 英恵
POSTED2019/07/25
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はじめにINTRO
DUCTION

ちょうど1年前の今日、2018年7月25日にGAテクノロジーズは東証マザーズに上場いたしました。それから1年。GA MAG.編集部では代表取締役社長 CEOの樋口龍へのインタビューを敢行。上場からの1年間やGAテクノロジーズグループとPropTech市場の未来まで、そこで語られたことのすべてを熱量を落とすことなくお届けします。

インタビュアー / 編集:川村 佳央(Chief Communication Officer)
インタビュー書き起こし:近藤英恵(GA MAG. 編集長)

リスクを取るからこそ、成長がある。

まず、この半期を振り返ると過去最高の数字(半期売上160億円)でしたが、上場してもなお急角度で成長を続けられている要因をどう考えていますか。

樋口:リスクをとってチャレンジできているということに尽きると思っています。上場前(2018年7月25日に東証マザーズに上場)も、通常であれば上場申請期は予算達成のために採用や新規の投資を控える企業が多い中、我々は当時過去最多の新卒社員を採用し、新規事業やプロダクト開発への投資の手を緩めることなくやって、常に高い目標を追ってきました。その結果、昨年の通期200億という売上につながったなと。

そして、今半期の売上が約160億円。前年1年間の売上の約8割をこの半期で達成したのも、リスクをとってチャレンジをしているからだと思います。今期は第1四半期に広告宣伝費や採用人件費にかなりの投資をしました。その結果第2四半期に数字を伸ばすことができ、上半期として良い結果を出すことができた。これはやはり上場しても守りに入らず、リスクをとってチャレンジしたからこそできたこと。これが一番の要因かなと思っています。

理想から逆算し、足りないパーツを考え続ける。

チャレンジという文脈だと、上場後にイタンジとリーガル賃貸保証の2社をM&Aしています。(※2018年11月に両社の買収を完了し、グループ会社化)

樋口:常に、こうしていきたいという理想形を考えています。会社の成長を加速させるために、そして日本の不動産業界にテクノロジーを浸透させて生活者にとってより良い状況を作るために、どうしたらよいか。いまの自分たちに足りないパーツはなにか。こういう議論は経営会議でも重ねて話されていることです。

イタンジとリーガル賃貸保証の2社のM&Aについても、まさにこうした常日頃からの議論の中で生まれました。上場直後にいきなり2社をM&Aするというのは珍しいことらしいのですが、私たちにとってはとにかく最速で理想形に到達するためにチャレンジを続けているだけという感覚です。

実際に社員である私の目から見てもこの2社のM&Aのシナジーはとても大きく見えますし、スピード感という意味ではむしろ上場後のほうが加速している気がします。

樋口:はい、それにも理由があります。少し話は変わりますが、最近はX-TECH(クロステック)がブームで、銀行・証券・保険を中心とした金融領域のテクノロジー化、いわゆるFinTechはとても注目を集めています。他にもHRTechであるとか、アナログな業界にテクノロジーを入れていくというのは多分野で進んでいますが、あらゆる市場の中で突出して不動産というのは本当にアナログで、これは日本だけではなくグローバルでもそうだったんですね。  たとえば、いま注目を集めている「Softbank Vision Fund」も、WeWorkやOYO、そしてOPENDOORなどといったPropTech(プロップテック。不動産テックのこと)の有望企業に合計数千億円の投資をしていることは知られています。今は、海外でもそれぐらい不動産のテクノロジー化への期待は高まっています。

GAテクノロジーズに関して言うと、創業からこれまで5年間ぐらいはテクノロジーを活用した中古マンションの販売というBtoCの領域で急成長してきました。そこに、日本のPropTechの雄と言われてきたイタンジが加わった。彼らがずっと取り組んできたのは賃貸市場のBtoB領域。それだけ聞くとそれぞれ異なる領域同士が一緒になることで、事業ポートフォリオの網羅性が上がって良いというように見えると思いますが、本当のねらいはそこではありません。

ほぼすべての生活者にとって、不動産の体験の入り口は賃貸です。大学を卒業して社会人になるとき、あるいは高校から大学に進学するとき、一人暮らしをするタイミングにおいて不動産を買うことは稀でしょう。いちばん最初に人が触れる不動産は、家を借りるというところ。つまり賃貸です。私たちGAテクノロジーズは、ずっと中古不動産の販売の領域をやってきましたが、不動産の入り口である賃貸領域に取り組んでいるイタンジと一緒になることによって、人生における不動産の入り口からつながる一連の体験すべてをよくしていくことができるのです。

これからのM&A戦略と、それによって変えていきたいもの。

細かいセグメントの中での一気通貫だけでなく、人生における不動産体験すべての一気通貫というところへの意識ということですよね。それができる体制がやっと整ってきたという感じでしょうか。

樋口:そうですね。ただ、不動産業界がこれまで70年の歴史の中でなぜ変わってこなかったかというと理由はいくつもあるのですが、ハッキリと言えるのは、私たち単独ではなくて、様々な領域のプロフェッショナルな会社と協力していくことによって業界全体を良くしていけるということです。実際に、イタンジやリーガル賃貸保証とグループとして動くようになって、すごいスピードでシナジーを生みながら新しい価値を生めていると感じています。

なので、これからも、私たちのミッションである「テクノロジー×イノベーションで、人々に感動を。」に共感をいただけて、ともに業界を良くしよう、お客さまへの提供価値や体験を良くしようと思っている会社があれば、ぜひ積極的にM&AをしてGAグループとして一緒にやっていきたいです。

具体的に、「こういう会社と一緒にやりたい」というのはありますか?

樋口:先ほどもお話した通り、私たちのミッションである「テクノロジー×イノベーションで、人々に感動を。」というのがGAテクノロジーズの出発点なので、たとえば現段階でテクノロジーが足りない会社だったとしても、テクノロジーやAIに対する必要性を感じていて、それがあることで劇的に変わりそうだという会社や経営者の方と一緒にやりたいです。

逆に、テクノロジーは強いけどリアルが弱い、という会社も一緒にやる意味がとてもあると思います。私たちは、創業当時からテクノロジーに力を入れる一方、不動産取引に不可欠なリアルの側面も推し進めてきた会社なので、私たちのリアルの力・セールスの力との化学反応も非常にあると思います。

実際に、何度も例に出しているイタンジのケースではM&A時で彼らの社員数は20人、その内7〜8割がエンジニアで、非常に優れたプロダクトがあったものの営業やCSがあまり強くない状況でした。M&A後、現在GAからの出向含めてセールス体制を強化し、もともとイタンジが持っていた開発の強みを補完する形で非常に良いシナジーが生まれています。

なので、繰り返しになりますが、テクノロジーやプロダクトはあるけれどもセールスなどのリアルな面で突破口を探している会社や、逆に、たとえば管理戸数が多かったり店舗を持っていたりするけれどもテクノロジー化の面での課題を抱えている不動産の会社などは、私たちとシナジーを生みながらビジネスを成長させ、日本のPropTech市場を拡大していくところを一緒に取り組めると思います。もちろん、不動産だけではなく、隣接する金融や保険などの領域の会社なども大いに可能性を感じています。

日本のPropTech市場をつくりながら、世界へ。

昨年のマザーズ上場から約1年です。上場はあくまでも通過点であり、むしろスタートライン。世界のトップ企業を目指す過程の第一段階に過ぎないということは常に発信してきたわけですが、GAテクノロジーズグループは日本のPropTech市場をつくっていくという責任もあると思っています。

樋口:そうですね。いまPropTechの領域は、アメリカが日本の数年先を行っていると言われています。私たちがこれまで取り組んできたことや、この夏からは「セルフ内見型 新賃貸サービス」という新しい体験のサービスの提供も始めます。他にも、新しいサービスやプロダクトは日々開発されています。

「テクノロジー×イノベーションで、人々に感動を。」というミッションを胸に、常に生活者にとって新しい価値の提供をして、世界のトップ企業を目指してこれからもやっていきます。

GAテクノロジーズグループ 上場から1年間のトピック

EDITOR’S PROFILE
近藤 英恵
2018年新卒でGAテクノロジーズに入社。Communication Design Centerに所属し、コピーライター 兼 広報として日々奮闘中。POPな文章でGAの日常を発信していきます😎ツイッター気軽にフォローしてください✨
特技:早起き/趣味:鶏胸肉の調理・深夜ラジオ
Twitter:@Konchanmax10
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2019/07/25
樋口龍が語った、上場からの1年と、 これからのこと。