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こんにちは! GA MAG.編集部の増田です。
GAのX-Tech事業担当者へのインタビューを通して各事業担当者の思いに迫る企画『X-Tech Talk』。
第2回は6期目のGreatest Awards(※1)でRenosy賞(※2)を受賞した、InsurTech事業担当者の永守 賢吉さんです。
(※1) 優れた功績を残したメンバーを表彰する式典で、創業から毎年、半期・通年の年2回開催されているGAを代表する文化の一つ
(※2) 全社MVP
GAがやろうとしていること、かつ私自身がやりたいと思っていることは、保険を一人でも多くのお客様に当たり前に気軽に、そして確実に届けられるような、そんな世界をテクノロジーの力を使って実現することです。ここ数年でいわゆるネット保険と呼ばれるオンラインで見積や申込みなどが可能な保険も増えてきたので、「保険業界はデジタル化が進んでる」と思っている方も多いかもしれません。しかし、実態はそうではなく、保険業界は不動産業界に負けないくらいアナログなんです。
不動産業界でいうと、今でも契約書やFAXなど紙を主体とするアナログな取引が行われているのは多くの方がご存知だと思います。保険業界もそれと一緒で、手続きをするためには未だに多くのケースで紙を主体としたアナログなプロセスを踏む必要があります。
そのような業務プロセスのアナログさは、「書類を書くのがめんどくさい」、「手続きが複雑でわかりにくい」といったお客様のUXの低下に直結しています。だからこそ、お客様により良い体験を提供するためには、AI等のテクノロジーを活用した保険を提供するだけではなく、保険に関わるプロセス全体の最適化・効率化を行った上でそういったサービスを提供する必要があります。
ここまで聞くと「どこかで聞いたことあるような話をしてるな」と思っている人もいると思います。なぜなら、今話している内容はGAがこれまでのリリース等でお伝えしてきたことと変わりないんです(笑)
唯一変わっているのは不動産業界ではなく、保険業界の話というところだけ。それだけ2つの業界が抱えている課題は似ています。
これまで、GAは不動産業界においてTechシリーズで不動産取引に関わる業務プロセスの最適化を行い、Renosyでお客様のUXを向上させてきました。そして、これからはそのノウハウを活かし保険業界にもAIを始めとするテクノロジーを活用した革新的なサービスを提供していくために様々な準備をしています。
私自身、GA入社前は保険会社の企画部門にいたので、アナログな保険業界に対する課題意識は保険会社の社員なりに持っていましたし、そこを良くしていきたいなと思っていました。
しかし、当時はその会社なりの価値観やスピード感でしかモノを捉えることができていなかったので、自分たちなりに一生懸命革新的なことをやろうとしているんですけど、InsurTechと呼ばれるような本当に革新的な発想は持っていませんでした。
だからこそ、GAという高い技術力をもった会社と出会い、樋口さんから「不動産業界の中でとどまることなく事業を展開していく」というお話を聞いたときは、チャンスだと思いましたし、不動産業界だけでなく保険業界にもイノベーションを起こしたいと思いました。
そしてようやく、本格的にInsurTech事業を形にするために動いているところですね。
国内の保険業界の市場規模の話をすると、不動産業界の市場規模は約43兆円と言われているのに対し、保険業界の市場規模は約42兆円と言われています。
また、国内のReTech企業は50 ~ 60社と言われているのに対し、InsurTech企業は5 ~ 10社程度と言われています。
加えて、日本のInsurTechの市場規模は2020年までに約1,100億円規模に拡大することが予想されています。
まず、売買によってお客様・オーナー様が手にしている不動産が損傷してしまったときのためのオーナー様向けの保険があります。一方、オーナー様が所有している建物に住んでいる入居者様が安心して生活するための入居者様向けの保険もあります。
これらがGA technologiesの既存ReTechビジネスのなかでアプローチができる保険の領域です。
ただし、あくまでもそこはミニマム。
先程の話はGAの既存ビジネスとの親和性に主眼をおいた時の話で、保険自体に主眼を置くと、別に既存のビジネス領域の保険じゃなくて全く関係のない保険をお客様に提供することもできます。
ただ、それには当然いろいろなリソースが必要になるし、マーケットがちゃんと取れないと成り立たないので、そこの整合性はもちろん取っていきます。
そもそも、InsurTechって何をもってInsurTechっていうかわかりづらいですよね(笑)
もしかしたら「紙の申込書類を全てスマホとかで見れるようにしました」「オンラインで申し込みができるようになりました」みたいなものも、InsurTechに含まれるのかもしれないです。
しかし、本当にそれが出来上がったことで、お客様から保険に入りたいっていう声が湧き上がってくるとか、これまでは保険に全くリーチできてなかったお客様自身がテクノロジーを活用した何かができたことで当たり前のように保険に入るようになりました。っていうほどの何かができてるかっていうと、少なくとも日本にはないと思います。
例えば、もともと買い物をしなかった人が、Amazonができたことによって毎月必ず何かを買うようになった世界は絶対あるわけですよね。
私たちがやろうとしていることもそれと同じで、私たちがこれから提供するサービスができたことによってお客様が保険に入ることを意識することないくらい気軽に、簡単に保険に入れるような世界を作りたいと思っています。
ただ、忘れてはいけないのは、お客様に保険に加入していただくことがこのInsurTech事業の目的ではなく、お客様やお客様が持っているモノを守ることが目的であり、保険の本質だということです。
GAが提供しているサービスはどれもがお客様の暮らしに直結するものです。
Renosyは不動産投資やリノベーションを通して、お客様の将来を支え、理想の暮らしを実現するサービス。これからイタンジ・リーガルとともにGAグループとして進めようとしている賃貸事業もお客様の暮らしを支えるサービス。
今までも多くのGAメンバーが、さまざまな形でお客様をサポートしてきましたが、そこに保険という手段を提供することによって、よりお客様の将来や暮らしを守ることができるようになります。
それこそGAがInsurTech事業を進めている理由であり、その手段を提供するだけでなく、実際に提供するまでのプロセスも最適化することが私の仕事だと考えています。