QUESTION.Tech Supplierとはどのようなシステムでしょうか?
伊藤
Tech Supplierとは不動産仕入れ業務の支援システムです。 「物件情報のメールが送られてくるところから、仕入れた物件をGAで販売できるようにする」までの業務を支援するシステムの開発をしています。 具体的には仲介会社からメールが来たら、システム内で物件の情報を読み込んで「GAはこれくらいの金額でこの物件を購入します」という情報を返信します。物件を仕入れたら販売のフェーズに進むためにTech Consulという別の社内システムと連携する必要があるので、ボタンをシステム内で押してもらえれば連携が始まって販売できる状態になります。
開発は基本的に僕ともう1人のメンバーの2人で進めています。開発は僕が入社したくらいから始まったので2年ほど開発を進めています。元々は別の方が作っていたものをその方が退職したタイミングで僕が引き継ぎました。当時はまだ全然形になっていない状態でした。 開発を始めたばかりの頃は1人で進めていましたね。
使ってもらえるようになるまでが本当に大変だった
QUESTION.開発を進めていく上でどのようなことに苦労されましたか?
伊藤
僕の中では使ってもらえるようになるまでが一番大変でした。
根岸
開発が始まったばかりの頃のTech Supplierは、正直使わなくても仕事ができちゃうという感じでした。それまではツール等は使わずに仕事をしていたので、慣れもあるしTech Supplierを使わない方が仕事が早いなと思うことがありました。どっちを選ぶ?となったら間違いなく使わずに仕事を進めていましたね。
伊藤
画像解析技術による図面入り不動産広告(マイソク)の自動読み取り機能が実装されたり、査定のメールの返信機能を実装したりして「Tech Supplierで業務が効率化できる」というのが浸透してからだんだんと使ってもらえるようになってきたと思います。
QUESTION.現在は週に1度の頻度で開発側と現場側でのミーティングが設けられていますが、開発当初からそのように開発が進んでいたのでしょうか?
伊藤
昔はミーティングをあまりしていませんでした。開発するモノの内容は決まっていて、僕は黙々と作業を進める感じでしたのでヒアリングが全く足りていなかったなと思います。
根岸
そうですね。開発側と現場側に心理的な距離がありました。先ほどもお話ししたようにあまり使っていなかったので要望もなかなか出ないですし、コミュニケーションが適切に取れていない状態でしたね。
現場の声が活きるシステム開発に
QUESTION.どのようなきっかけで開発と現場の心理的な距離が縮まったのでしょうか。
根岸
これは確信があるわけではないのですが、2017年くらいに開発が全然進んでいないなと思った時期があって、エンジニア部門の統括をしているメンバーに「もし開発の人が足りていない関係で進んでいないのであればもっとリソースを割いて欲しいです。」と直接チャットを送ったことがありました。それから少し変わったような気がします。コミュニケーションをとる頻度が増えたというか。僕は当時2年目だったのでだいぶ生意気なことを言っていますが笑
当時はまだシステムとして使えるような状態ではなかったのですが、業務の中に無理矢理にでも組み込んで”使わせる”っていう風にしました。そうするとみんな嫌でも使うので、「ここが使いづらいのでこういう風に改善して欲しい」と意見が上がるようになりましたね。
QUESTION.改善が繰り返されるTech Supplierの中でも現場で効率がグッと上がったなと感じた機能はどのようなものがありますか?
根岸
プレスリリースにも出ているように画像の自動読み取りはもちろんなのですが、物件情報を送ってきた仲介会社様に対してメールを返信する機能ですね。僕たちのところには5分に1通くらいマイソクがメールで送られてきます。送られてきたマイソクがTech Supplier内に自動で読み取られます。今まで仕入れの申し込みの連絡の際は、仕入れ額を自分で計算してからメールをしていました。「お世話になっております・・・」から「△△円でお願いします」という文を一つ一つ手で入力して送っていました。それが先ほどの機能ではGAのルールに基づいた仕入額の計算方法も全て入っているので、物件の情報が読み取られると自動で仕入額・販売価格が出てきます。あとは「△△円」と入力して送信ボタンを押すだけで勝手にメールを送信してくれます。
今までは1物件あたり早くても5分はかかっていたのですが、Tech Supplierなら早ければ1物件あたり15秒で終わりますのでこれは革新的でした。
伊藤
これは現場から出てきた声ですね。実装したばかりの時はまだ画像の読み取り機能はついていなかったので物件情報は自分たちで入力していたのですが、それでも従来よりはかなり早くなりました。
QUESTION.新オフィスに移転後、物理的にも開発と現場の距離がさらに近くなったのは大きなアドバンテージでしょうか?
根岸
そうですね。外部のシステム業者様に発注となると、先方の都合もあるので簡単に会いに行くことは難しいだろうなと思います。一方で僕たちはすぐ会いに行ける距離にいるので実際画面を見せながら「この部分をもっとこうしてほしい」と要望が言えることや、簡単に話し合いの場を設けることができるのは非常に大きいです。
また、これは移転する前からですが、お互いに「GAをもっとよくしよう」という意味で同じ方向を向いて仕事をしているので、良い信頼関係が築けているのも開発の精度と質の向上に寄与しているのではないかなと思います。
いずれは不動産業界全体を変えるシステムへと
QUESTION.今後Tech Supplierを「こんなものにしたい」というイメージはありますか?
伊藤
はい。物件の情報を取り扱っているシステムなので、情報の性質上仲介会社様や司法書士の方など外部との繋がりが非常に大きいです。業界全体を巻き込んで不動産業界をもっと良くすることができるシステムにしていけるなと可能性を感じています。業界全体を巻き込んでユーザーが増えれば、システムの課題や要望ももっとでてくると思うのでさらに良いシステムにして行くことができます!
このように、GA technologiesではITを駆使した不動産業務・不動産取引の効率化を図り、アナログな不動産業界をテクノロジーで変えるPropTech(PropertyTech=不動産テック)の推進に努めています。
そしていちばん大切なことは、ただ効率化するだけではなく、その効率化の結果としてメリットがお客さまにもしっかりと還元できるようにという気持ちで、日々プロダクト開発に取り組んでいるのです。
EDITOR’S PROFILE
近藤 英恵
2018年新卒でGAテクノロジーズに入社。Communication Design Centerに所属し、コピーライター 兼 広報として日々奮闘中。POPな文章でGAの日常を発信していきます😎ツイッター気軽にフォローしてください✨
特技:早起き/趣味:鶏胸肉の調理・深夜ラジオ
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