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GA MAG.編集部の増田です。
GAテクノロジーズでは、12月7日(月)に全社表彰式『GREATEST AWARDS』を開催。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、初のオンライン開催となった前回に引き続き、今回もオンラインでの開催となりました。
今回のGA MAG.では、前回から進化したポイントを中心に、開催当日の様子をお届けします。
社員から大好評だった前回以上の感動や体験を提供するために、今回のアワードでは演出と世界観のバージョンアップに挑戦しました。ここからはGREATEST AWARDSの制作統括を務めるCDC(※1)の佐久間より、前回から進化したポイントについてご紹介いたします。
前回の様子は、こちらの記事で紹介していますので、ぜひご覧ください!
(※1)CDC:Communication Design Centerの略称。「コミュニケーションの力でGAテクノロジーズグループの成長に貢献する」をミッションに2018年に発足した部署です。社内外のコミュニケーションを担うPRチームと、デザイナー・カメラマン・動画クリエイター・イベントプロデューサーなどが所属するクリエイティブチームが存在し、プレスリリースから各種クリエイティブの制作まで自社内で完結し、ステークホルダーとのコミュニケーションや社員の採用・定着に大きな効果をもたらしています。
今回こだわった点にフォーカスして話しますと、やはり空間の演出です。3DCGでバーチャルステージを作りあげ、俯瞰カメラなど計4つのカメラで撮影することによって、奥行きを表現。受賞者の表情、登壇するファイナリストのラインアップ、インパクトあるハイクリティなCGの3点を、立体的で没入感ある画作りに終始注力しましたね。
今回はかなりスイッチャー(※2)泣かせの内容で…。4つのカメラに対しCG、テロップ、映像など、非常に多くの素材を組み合わせながら進行しました。
(※2)スイッチャー:複数のカメラやVTRなどを演出の意図に合わせて切り替え、ひとつの画面として完成させる仕事のこと。
当初上下(かみしも)のビジョンには2次元的な(スクリーン投影のような)表現をする予定だったのですが、3DCGを使うからには非現実感を強めたい想いがあったので、手前から空間全体にパーティクル(細かい粒子)を飛ばし、そのパーティクルが集合してロゴになり分散する、集合に使われなかったパーティクルは突き抜けるという現実世界ではありえない表現にしてみました。
因みにこのパーティクルは一人一人の個性、パーソナリティのようなメッセージがあり、メインタイトルロゴのモーショングラフィックにもある通り、その個性が合体しこのアワードが構成されているという意味合いも込められています。
画面越しでアワードを見てくれている社員全員がワクワクするような画を作ることはもちろん大切ですが、アワードの主役はあくまでも受賞者、ファイナリストですので、登壇する方達のラインアップを綺麗に、より映える画とする事も重要です。この3DCGによる表現・演出では、その両方を実現することができて、とてもクオリティの高い配信画を作ることができたんじゃないかなと思っています。
CGの初期はランウェイ左右の空間にトロン(電流や雷のようなアニメーション)を走らせたり、照明CGをもっと派手になど構想はあったのですが、too much且つ登壇者への妨げになりかねないなという懸念からこれでも少しスッキリさせたんです。
もう一つ大きなポイントとしては、スタジオでの構造物を含めたステージゾーニング(※3)をできる限り近い整合性を持って、3DCGに反映させるという事です。
(※3)構造物や機材、人などの配置を含めたステージ設計。
たとえ3DCGで素晴らしい空間、ステージが出来上がったとしても、実際のカメラの撮影映像と重ねた時に、現実で4歩しか歩いてないのに、バーチャルステージ上で10歩分の距離になってしまうと違和感が目立ち、CGではあるもののステージングにリアリティがなくなってしまいます。
厳密にはカメラからの対象物の距離がスタジオのセットと3DCGとで大きくずれていると画として美しくなく配信の体験を損ねることに繋がるため、そうした問題を起こさないためにもロケハン時、事前テスト、設営時に特に俯瞰カメラ配置には時間をかけて何度も検証し、またクロマキー合成をする上で構造物への照明による影や汚れもCGに粗が出るので注意しましたね。
距離感という観点でいうと、パーティクルの速度も同じく調整を重ねました。
例えば電車って近くで見るとめちゃくちゃ速く感じると思うんですが、遠目で見ると目で追えるくらいの速度に見えますよね。それと同様に、バーチャルステージ上のパーティクルも、俯瞰のカメラで見たときは遅めの速度で走らせ、そのスピードでタイトルロゴが集合と分散を繰り返し、正面カメラで見たときは俯瞰よりも速いスピードでパーティクルが飛んでくるよう現実で体感するスピード感になるよう調整をしています。
またこのタイトルロゴの集合、分散のループは俯瞰カメラで当初20秒ループで作っていたのですがパーティクルの速度調整をした上で台本の流れとカメラワークを修正し、この集合、分散がスイッチングして自然に出てくる為に40秒ループに作り直したりもしています。
全体的に非日常感ある演出は使いつつも、現実に即した表現をするべきところは細部まで検証を重ねた上で完成しました。
最後は、世界観の部分ですね。体験の質を向上させるために、人の目に触れるあらゆるクリエイティブを同じ世界観で統一しました。
まずは全体のビジュアル方向性を決めるキービジュアルをCDCの川村さん、山本さん(アートディレクター)で制作。そこから派生して山本さん、梅野さん(グラフィックデザイナー)ペア制作のポスター/サイネージやトロフィー、長谷川さん(動画クリエイター)制作のタイトルアタック、今井さん(カメラマン)ディレクションのオープニングムービー、私ディレクションの3DCGやロゴモーショングラフィック。体験の質向上という意味では今回LPが制作され、山本さん、長谷川さんがビジュアル、システム周りで藤本くん(エンジニア)、とCDCのクリエイティブチーム総出で各種クリエイティブをアラインしていきました。
ここまで紹介させていただいたことが、今回のアワードで前回よりグレードアップすべく挑戦してきたことであり、進化したポイントでした。当日の様子や、制作メンバーのアワードに対するこだわりが少しでも伝わっていれば幸いです。
次のアワードもオンライン開催になるかもしれませんが、オンライン / オフライン問わずに新たな挑戦を続けていきたいと思います。
※本記事掲載の情報は、公開日時点のものです。