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DXで活躍する人材とは?

キャディ・イタンジ・RENOSY X合同イベントレポート
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中途採用 社員インタビュー ITANDI RENOSY X X-Tech

Feb

18

Thu

WORDS BY浅野 翠
POSTED2021/02/18
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こんにちは!GA MAG.編集長の浅野です。

先日2月16日に、キャディ株式会社様と、GAテクノロジーズグループのイタンジ・RENOSY Xによる3社合同イベントが開催されました!今回はその様子をお伝えします。

PROFILE
  • キャディ株式会社 代表取締役
加藤 勇志郎
東京大学卒業後、2014年に外資系コンサルティング会社のマッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。2016年に同社マネージャーに昇進。日本・中国・アメリカ・オランダなどグローバルで、製造業メーカーを多方面から支援するプロジェクトをリード。特に、重工業、大型輸送機器、建設機械、医療機器、消費財を始めとする大手メーカーに対して購買・調達改革をサポートした他、IoT/Industry4.0領域を立ち上げ時から牽引。製造業分野の持つポテンシャルに惹かれ、2017年11月にキャディ株式会社を創業。
  • イタンジ株式会社 代表取締役
野口 真平
早稲田大学教育学部卒。在学中に同大学主催のビジネスプランコンテストで優勝、学生向け SNS を企画開発し起業を経験。その後、IT企業に入社し、エンジニアとしてシステム設計を担当。2014年2月、イタンジ株式会社に入社。 同社でWEBマーケティング、不動産仲介業務、システム開発、管理会社向けシステムのコンサルティング業務、執行役員を経て、2018年11月にイタンジ代表取締役に就任。
  • 株式会社RENOSY X 代表取締役
清水 雅史
大学在学中より不動産業に従事。2009年、大手不動産デベロッパーに入社し、3年連続トップセールスを獲得。2013年、樋口龍と共に株式会社GA technologiesを創業し、専務取締役に就任。セールス部門を統括するとともに、AIを活用したセールスの科学的アプローチにも積極的に取り組む。現在は、不動産DX事業を行う株式会社RENOSY Xの代表取締役も兼任。

レガシー産業のDXを進めるには、多くの仲間が必要!

今、あらゆる「レガシー産業」と呼ばれるアナログな業界で、DX(デジタルトランスフォーメーション)の注目度が高まっています。
しかし、それまでの商慣習や業界のあり方を変える取り組みは、当然ながらたくさんの人の力が必要です。

今回のイベントは、イタンジ執行役員の永嶋が、 キャディ人事の横野氏にお声がけしたことがきっかけ。

賃貸会社向けSaaSシステム「ITANDI BB」や、セルフ内⾒型お部屋探しサービス「OHEYAGO」を提供するイタンジと、「モノづくり産業のポテンシャルを解放する」というミッションを掲げ、製造業のDXを推進するキャディ。ともに業界は違えど、DXという観点で共通するものがあるのでは?という考えで意気投合。

そこに、不動産業界のDXを推進するBtoB向けSaaS型サービスを提供するRENOSY Xが仲間に加わり、今回のイベントが決定したのです。

Clubhouseで公開打ち合わせ

イベント開催前の2月10日(水)には、Clubhouseでキャディ横野氏がモデレーターとなり、登壇者3名の公開打ち合わせも開催。朝8時半という時間でしたが、当日は40名以上の方に参加いただきました。

製造業と不動産という2つの業界で共通する点・異なる点という真面目な話の一方、好きな食べ物で盛り上がったり、朝食のシェイクづくりの音が混じったりと、和気あいあいとした雰囲気でした。

DX=経営の話

いよいよイベント本番。
最初に、引き続きモデレーターを務めるキャディ横野氏から、

DXは「デジタルを活用した改革」であり、経営の話である

という前提が共有されます。
その後、各登壇者の自己紹介があり、いよいよ本題のパネルディスカッションへ。

Q:変えていきたい業界の課題は?

野口(イタンジ):
「情報の非対称性」。不動産業界は、消費者が知っている情報と業者が持っている情報の量と質に乖離があり、消費者が求めるスムーズな体験を全くと言っていいほど提供できていません。

かつて、あるお客様に賃貸のお部屋を提案したことがありますが、ご案内するとすでに入居済でした。これは私がわざとやったのではなく、構造的にそうなってしまうんです。業者も最新の情報を把握するために店舗に行ったり、電話する必要があり、消費者は誤った情報をもとに部屋探しをせざるを得ない。この構造を「抜本的に変えたい」と、ずっと考えていますね。

加藤(キャディ):
不動産業界は、消費者と業者に差はあれど、情報自体は存在しているんですね。一方、製造業界の課題は「情報が言語化されていない」こと。どの会社が何に強いという情報が可視化されていないので、それをしっかり定量・定性的なデータにすることから取り組んでいます。

野口(イタンジ):
なるほど。不動産業界は、意図的に情報を非対称にしているところがあります。製造の場合、不動産ほど業者側のバイアスがないのかもしれませんね。

加藤(キャディ):
そうかもしれません。例えば椅子の図面を作成した際、設計者の意図するものが書かれきってなかったり、言葉の意味が各社で違うことを考慮していないケースはありますが、設計者があえて隠しているということはありませんね。

でもそれで不具合が起きたりするのは同じなので、プレイヤー間の翻訳を担う必要はあります。

加藤(キャディ):
製造業はサプライチェーンが長いんですが、例えばオーダーメイドの家具を消費者が1万円で購入しようとする場合、商社が9,000円で製造を依頼し、依頼された会社は8,000円で…とどんどん価格が下がるんです。

この現象が起きてしまう理由は大きく2つあり、「製作にかかるコストが不明確」なことと、「価格交渉が不安」なこと。
前者は、今ある情報をテクノロジーの力で正しく見える化することで解決できますが、後者は互いの信頼が大切。なので私たちキャディは「至誠を貫く」という価値観を大切にしています。
この課題は、製造業に限らず、一定の下請構造のある業界は共通しているかもしれませんね。

清水(RENOSY X):
私たちは、不動産の売買契約のトランザクション、つまり多くの方が生涯で物件を買ったり売ったりする回数を増やしたいと考えています。「不動産取引は面倒でよくわからない」と感じられる要素をできるだけ排除して、お客様の理想の暮らしを実現することが目標ですね。

方法はいくつかありますが、ひとつはMORTGAGE GATEWAY(モーゲージゲートウェイ)という、不動産会社・金融機関・お客様をつなぐ住宅ローン申込のプラットフォームサービスです。不動産取引はローンの申し込み・契約・登記と過程が多く、30枚以上の紙に個人情報を書いたり印鑑を使う必要があります。私たちの提供するMORTGAGE GATEWAYは、オンラインのプラットフォームを使ってこうした取引をよりカジュアルにできるようサポートしています。
取引がスムーズになれば、現在は売買における仲介手数料は、買主・売主それぞれから物件価格の3%いただくことが多いですが、これをディスカウントできる可能性がある。そうなればお客様にとっては物件購入の利便性が増し、トランザクションの回数も増すと思います。

ただ、やはり課題はあって、まだまだオンライン契約には法的な規制が多いんです。書面交付が必要だったり、司法書士が登記の手続きをする際に使用するシステムがまだまだ紙メインで作られていたり。そういった状況をひとつずつ変えていかないといけないと考えています。

Q:目指す組織、求める人材像は?

清水(RENOSY X):
2つあります。「リーダーシップを発揮できる人」と「良い人」です。
もちろんキャリアやスキルがあるのも大事ですが、私たちは業界を変える新しい取り組みをしており、粘り強く改善していく姿勢も非常に重要です。
あと、良い人というのは大げさなことではなく、例えば廊下にゴミが落ちていたら拾うとか、挨拶するとか、人間としてベースになる部分ですね。
スキルはなくても、後からついてくるので。

野口(イタンジ):
私も清水さんと同じく、「不動産経験もありITスキルも豊富」という人はそもそもいないと思っています。もちろん両方必要ですが、最初からは難しい。不動産テックサービスは日本に300以上ありますが、ほとんどこの3~4年で始まったものです。今まさに不動産とITがそれぞれカバーし始めた状況なんです。「不動産かITの片方の知識のみ」という人をどう社内で育てるかというのが今各社に問われていることかなと思いますね。その分、イタンジは2012年に設立し、8年分のノウハウがあるのは強みかなと思っていますね。

また、不動産もITも未経験でも、不動産テック市場なら活躍できると思いますよ。正直、不動産ってまだまだイメージが良くないので、IT業界から来る人が少ないんですよね。だから不動産×ITという掛け算のスキルができれば、かなり市場価値の高い人材に慣れると思います。そうした機会に恵まれる状況とも言えますね。

野口(イタンジ):
ちなみにイタンジも、ベースは「人としてちゃんとしている」というのが前提です。それに加えて、私たちの行動指針「それはクレイジーか」を満たす方を求めています。これは倫理的に違反するとかではなく、今の常識にとらわれず、不便を根本的に変える方法を考える力や、それを楽しめるかということ。これは職種問わず重視していますね。

加藤(キャディ):
キャディも、ミッションとバリューに共感いただけるかを大切にしています。
また、私は人が成長するうえで最も大事なのは好奇心だと思っています。キャディも7~8割は製造業以外の出身ですよ。新しい課題に出会ったときにワクワクできる人は、キャディでもどこでも活躍できるでしょうね。

Q:転職にあたって必要なことは?

清水(RENOSY X):
未経験から不動産業界に挑戦するなら、宅建を取得することを強くオススメします!
歴史の長い宅建業法を学ぶことで、現在の暮らしとの齟齬や合わなくなったところが理解できますし、不動産業者と会った時に対等にコミュニケーションができます。
座学をしっかりした上で、現実というか現場を知ることが重要ですね。

野口(イタンジ):
私も、すべての答えは現場にあると考えています。まだまだ不動産業界には言語化しづらいノウハウもあるのが現実。西日本と東日本でも、商慣習や使っているサービス、オペレーションに抱えている課題もすべて違います。そうした現状を自分から知る姿勢や、既存のオペレーションの課題をどう再定義するか考えることが求められます。座学をしたうえで、現場でお客様がどう考えているかを知るという流れですね。
また、賃貸に関しては、ご自身で実際に部屋探しをしてみるのがいちばんわかりやすいと思いますよ。

加藤(キャディ):
キャディのカルチャーとして、「徹底的にコトにフォーカスする」というのがあります。この逆は「人に向かう」こと。「あの人が言ってるから」とか、ポジションに影響されるのは良しとしません。正しいことを主張し、間違っていると感じたらそれを発言する義務があり、決まったことをやり遂げることを全員に求めます。「自分はこうしたい」ではなく、「全体としてどうあるべきか」に向かってほしい。だからフラットな組織を心がけていますし、みんながコトに向かうには相互信頼が大切なので組織を大切にしています。社内政治とかは嫌いですね。正しいことを正しく主張する文化を大切しているので、そこをぜひ理解していただきたいと思っています。

Q:規制産業DXの現状と未来は?

野口(イタンジ):
不動産業界には、既得権益や政治が存在します。イタンジは設立以降、「アウトサイダー」「業界を乱す者」と思われていますね(苦笑)。

でも不動産業界も変わろうとしています。政府・消費者両方からのニーズを受け、電子申込や電子契約、非対面でのサービスが一気に盛り上がっているタイミング。激動で大変な時期でもありますが、私はこの変化のあとに勝者が1つだけ決まると思うんです。垂直統合化された本当のプラットフォームを決める、こんなタイミングを面白いと感じ、一緒に戦いたいと思ってくれる方を求めています。

Q:営業の具体的な業務内容、今後のグローバル化について

清水(RENOSY X):

営業と言っても、RENOSY Xの場合は企画も商品設計・要件定義もしていただくので、業務は幅広いと思っていただきたいですね。
また、今は日本における不動産取引のトランザクション増加を目指していますが、海外に進出する日本企業を支援する役割を通じてそうしたノウハウを蓄積し、自社に活かすことも考えています。
ただ、これはもちろん今すぐではありません。泥臭い地道な営業活動の末に、そういう未来があると思っていただいたほうがいいですね。RENOSY Xはまだまだ人数も少ないですし、「会社を大きくしていく過程を味わいたい、みんなで一緒に働きたい」という方にぜひお会いできればと思います。

加藤(キャディ):
キャディもすべての職種で積極採用しているのですが、とくに営業をGo to Marketと呼んでおり、最前線で市場を創り、市場を定義する役割だと考えています。よくイメージされる「ザ・営業」というより、マーケットをとらえる役目ですね。
製造業は日本における最もグローバルな業界。当然キャディもそれを目指しています。活躍の場はたくさんあると思っていただきたいですね。


真面目な会話をしながらも、途中キャディの加藤氏が「ペット可の物件が少ない」と嘆くなど、終始和やかなイベントになりました。

製造と不動産という異なる業界でも、同じDXということで多くの共通点が見つかったイベントでした。

製造や不動産のDXに興味をお持ちいただいた方、ぜひ一度お会いしましょう!

※本記事掲載の情報は、公開日時点のものです。

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EDITOR’S PROFILE
  • Corporate PR
  • GA MAG.編集長
浅野 翠
2011年に早稲田大学を卒業後、インターネットイニシアティブ(IIJ)やビズリーチで人事を務める。2018年にGAテクノロジーズに入社。2020年8月より広報を担当。好物はすっぱいお菓子。
Twitter:@midoriii1221
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