こんにちは、GA MAG.編集部 兼 広報の近藤です。
GAテクノロジーズグループのプレスリリース(ニュース)をよりわかりやすくお届けする「ニュース解説」。
今回は、GAテクノロジーズがDX銘柄2021に選定されたニュースにちなんで、GAのDXを支える組織・人・企業文化について紹介していきます!
GAテクノロジーズは、経済産業省と東京証券取引所が選ぶ「デジタルトランスフォーメーション銘柄2021(以下、DX銘柄)」に認定されました。東京証券取引所の全上場企業約3,700社から「DX銘柄2021」に選出された企業は28社。DXにおける当社の組織や人材をはじめ、RENOSYが提供する完全非対面型の不動産取引や、ITANDIが提供する不動産賃貸取引プラットフォームなどが『昨今の情勢への先見性もあり、将来性も高い』と評価されています。
初めてGAテクノロジーズグループのプレスリリースやGA MAG.をご覧いただいている人にも、本記事を楽しんでいただけるように、これから出てくる用語や名称の解説・紹介していきます。(不必要な場合は読み飛ばしてください!)
デジタルトランスフォーメーション銘柄(DX銘柄)
DX銘柄は、経済産業省と東京証券取引所が、中長期的な企業価値の向上や競争力の強化といった視点から、経営革新、収益水準や生産性の向上をもたらす積極的なIT活用に取り組んでいる上場企業を業種区分ごとに選定・公表するもの。
GAテクノロジーズグループ
「不動産業界の課題をDXで解決し、なめらかな顧客体験を提供する」という事業理念のもと、「世界のトップ企業を創る。」というビジョンの実現に向けてGAテクノロジーズと共に歩むグループ会社の総称です。株式会社GA technologies、イタンジ株式会社、株式会社 Modern Standard、神居秒算など計11社(2021年6月8日時点)。
朝会
GAテクノロジーズグループの全社員が集まり、目標に対する進捗や新たな取り組みなどを事業ごとに共有する会。毎週木曜日(祝日をのぞく)の朝1時間を使って行われています。
GAの組織・人材・文化にまつわる特徴をお伝えする前に、まずはGAにおけるDXの位置付けをご紹介します。
GAテクノロジーズは2013年の創業以来、「テクノロジー×イノベーションで、人々に感動を。」を経営理念に掲げテクノロジーを活用した不動産取引を実現して参りました。グループの事業理念には「不動産業界の課題をDXで解決し、なめらかな顧客体験を提供する」を掲げており、自社のDXだけでなく、不動産業界全体のDX推進に資するSaaS開発・提供も行っております。
「DX」という言葉が語られる以前より、顧客体験を最大化する透明でオープンな不動産取引の実現を目指してきた当社は、会社全体がDXを推進するために存在しているため、いわゆる「DX推進室」や「 DX本部」という組織は存在しません。(会社全体がDX推進室/DX本部といったイメージですね。)
また、採用では第一に理念への共感を重視しているため、理念≒DXの当社においてDXの必要性や意義を啓蒙する類の活動は少なく、その先にある「DXを実現するため」の組織形成や人材育成、文化醸成への取り組みに注力しています。
昨今、企業や社会は急速にDXへの対応を求められています。そうした中、自分の会社でどのようにDXを推進すればいいのかわからない。そうしたお悩みを抱える方も少なくないと思います。「闇雲にDXの施策を実施するより他社の事例を参考にしたい!」と、この記事にたどり着いた方もいらっしゃるかも(?)しれません。ここから紹介する組織や文化は、前記のようなGAの前提を踏まえての取り組みであることをご理解いただけると幸いです。
組織の最適解は常に模索
GAテクノロジーズは人材の適正な育成とマネジメントを目的に機能別組織を採用していますが、DXに関わる事業はプロジェクト単位で各部署のメンバーがチームを組み、顧客が本当に求めているサービスを活発に議論できる体制を整えています。(※2021年5月末時点)
しかし、2018年7月の上場から3年弱でグループ企業数は11社となり、社員数も前年比145%(※FY2021.1Q)。拡大を続ける組織が急速に変化する顧客ニーズへいち早く対応するために、GAは組織の変更や編成を積極的に実施しています。
「組織の変更についてGAグループは積極的に行っていく。
組織は料理に例えられる。
今あるベストな食材で、ベストな料理を作る。
環境やニーズが変化する中で、組織を変えない方が問題だ。
時には組織を変えてスピード感が落ちてしまうことがあった。
だったら元に戻せばいい。
組織は常にベストな状態を目指して変更し続ける。」
(樋口 龍 朝会にて)
こうした失敗を恐れない樋口の発言は、社員の行動にも影響を与えています。
一方で、変化するものもあれば変わらないものもあります。
それが、現場の知見を持つ人材(リアル)とシステム開発を担う人材(テック)が、共に課題や解決策を考えるということ。どのような組織体制になっても、顧客に向き合うサービスやプロダクトは常にリアル×テックの体制で取り組みます。
リアルとテックが共同でプロジェクトを推進することで、単体では見えてこない課題や解決策に着手することができています。
多様な人材の育成とイノベーションを後押しする制度
GAは業種や業界を問わず幅広く中途採用を採用しています。
こうした多種多様な人材が集まっていることを、GAでは「職種のダイバーシティ」と呼んでいます。
職種のダイバーシティは、 不動産業の当たり前や慣習にとらわれないイノベーティブな視点をもたらすだけでなく、今後よりGAが成長していくための新規事業の発足などにも寄与しています。
次に、新卒採用です。
新卒の割合は、2021年1月31日時点で23.1%。2021年4月に入社した73名は、50名がビジネス職、17名がエンジニア、そして6名がAIエンジニアとして採用されています。
新卒エンジニアの採用では、「GA BootCamp(GA ブートキャンプ)」という独自の社内教育機関を設置することで、積極的な新卒採用とエンジニアとしてのキャリアデビューを支援しています。
また、エンジニアの育成だけでなく社会人5年以内を対象としたネクストリーダープログラムや、社内育成制度「GA Gr. UNIVERSITY(GAグループユニバーシティ)」といった育成プログラムにより「世界のトップ企業を創る」人材の育成に力を入れております。
テックとリアルの理解を促進する企業文化
システムやサービスを開発するエンジニアが、短期間だけ不動産実務を体験する取り組みを実施しています。実際の現場(リアル)を深く理解することで、その経験がまたサービス開発に活きてくるなどの好例も生まれています。
例えば、GAでは「AGNT by RENOSY(エージェントバイリノシー)」と呼ばれる自社開発のCRM/顧客管理システムを活用しています。今でこそRENOSY iBuyer事業の基幹システムとしてなくてはならない存在になっていますが、開発当初は現場ヘの浸透に課題を抱えていました。
なぜ浸透しないのか、どこが使いにくいのか。
そうした声を吸い上げるために現場(リアル)のメンバーに協力を求めるなど、解決するためには様々な方法があると思います。
しかしGAでは開発者が現場(リアル)の業務を知ることを重視しています。
そうすることで、顕在化している課題をテクノロジーで解決するだけでなく、ヒューマンエラーなどが原因で発生する不確定なリスク(見えない課題)に対しても事前の対策や対応が検討できるからです。
AGNT by RENOSYの開発者である堀川さんも、実際に数ヶ月間の不動産売却業務に従事。現場に浸透しない原因を見つけるだけでなく、業務体験を通じて知り得た不便を解消する機能を開発することができました。
このような業務体験だけでなく、営業部門と開発部門の座席配置を工夫することで、日常業務の中で発生する些細な課題や改善点を見つけやすくしています。GAの「リアルとテックの融合」という強みが生まれた背景には、こうした企業文化の存在があったのです。
また、メンバーの働きやすさの向上を目的とした様々な施策にも、テクノロジーを活用することで、GAグループでは「どんなことでもテクノロジーを活用できないか」と考える習慣があることも文化と言えるでしょう。
「御社の最大の“強み”はなんですか?」
「一番はリアルとテックの融合です。」
代表の樋口が、メディアの取材やイベントの登壇などでよく聞かれる質問とその答えです。
「リアルとテックの融合」は、当社のコーポレートサイトや決算発表資料、GA MAG.など、ありとあらゆる場所で使われており、大きく2つの強みを表現する際に使われる言葉です。
一つ目は、事業面。
GAは不動産売買事業(実業)を行いながら、不動産検索メディアや業務支援システムなどの開発を行っています。そのため、アナログな不動産業におけるリアルなオペレーションにテクノロジーを持ち込む、事業特性としての強み。
二つ目は、人材面。
一気通貫のサービス提供を実現するため、営業・設計・CS・エンジニア・バックオフィス・デザイナーなど多様な職種がGAには在籍しています。職種によって異なる働きかたやカルチャーへの理解を促し融合を図ることで、職種の垣根を超えたイノベーションを可能にする人材面での強み。
これら「リアルとテックの融合」は、たった3名の不動産セールスマンから始まったGAが、度重なるチャレンジと失敗を繰り返して培ってきた「強み」です。
「我々の最大の強みは、不動産の取引を行う不動産のプロフェッショナルや建設のプロフェッショナルのメンバーが自社にいながら、そこで技術者を内包しているということです。
エンジニアや技術者を外注したほうがコストが安く済むのではないか、と創業期からよく言われました。しかし、テックカンパニーを目指し、テクノロジーでイノベーションを起こしていくのであれば、内製化を行わないと真のイノベーション、真のデジタル化は実現できないと思っていたため、創業から積極的に技術者、テクノロジーに投資してきました。それが結果としてDXとなっています。
(株式会社GA technologies 2020年10月期第3四半期決算説明会 より)
2020年10月期第3四半期決算説明会での樋口の発言にもあるように、我々はテックカンパニーを創ることにこだわり、技術に投資し続け、「リアルとテックの融合」という強みを培ってきました。そして、その結果としてDXを実現しています。
ですが、DXはゴールではありません。我々が目指すのは「世界のトップ企業を創る」ということ。そして昨年のDX銘柄への選定でご紹介したよう、 GAの根底には「全ては顧客のために。」という想いがあります。
今後も、創業時からの目標と想いをぶらすことなく、積極的なチャレンジと投資を続けることで、DXに限らない持続的な企業発展に繋がる「強み」を育てていきます。
※本記事掲載の情報は、公開日時点のものです。